この記事は2020年9月10日に刊行のライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(15)黒猫if 上」の感想記事です。
（ネタバレ含みます。未読の人はブラウザバックをしてください）





待ちに待った黒猫ifの上巻がついに刊行！
「あやせif」上巻はゲーム向けに書き下ろされたシナリオ＋アニメ版の
エピソードをベースに書き下ろされた物語でした。

一方今回刊行される黒猫ルートは完全書き下ろしでした、やったー！
ということで早速あらすじを確認しておきましょう。





出典：ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(15)黒猫if 上」P.111

この美少女があらすじに登場する槇島悠(まきしま・はるか)です。
苗字からして沙織の親戚？
一体何者なのでしょうか？

物語の感想を述べる前に、今作が原作どの時点での「if」なのか確認しておきましょう。
ずばり「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(4)」と「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(5)」の近辺の物語です。
桐乃が海外留学して京介が本音の所で寂しくて仕方ない状態の時期です。

原作メインでは桐乃から京介に対してヘルプメールが送られて、京介は海外まで桐乃を迎えに行くという
エピソードがあったのですが・・・

今作「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(15)黒猫if 上」ではちょっとしたタイミングのずれで、
京介は桐乃からのヘルプを受け取る事ができなかったという場合の「if」となっています。

さて、今作の率直な感想ですが、15巻はちょっと微妙です。
理由は3つ。

1点目 SF要素を持ち込んだこと
15巻のコンセプト自体が「if」なのに「SF」という未来人という不確定要素を絡めることで、
もやもや感が増します。

2点目 槇島悠(まきしま・はるか)の正体が安易
悠の本当の名前は悠璃です。
悠璃の正体は最後まで読むまでもなく容易に正体が分かってしまいます。
ネタバレすると書きましたが、実際に読みながら想像してもらった方がいいと思うので
これ以上は言及しません・・・しませんが、
正直悠璃の姉の璃乃が姿を見せてくれた方が物語としては盛り上がったのではないかと思います。
璃乃の方が可愛いと思いますよ。
キャラデザは公開されていませんけどね。

3点目　未来人に関わった記憶は残らない
設定だからと割り切るには、勿体ない。
悠璃が姿を消すと京介と黒猫の記憶から彼女の情報が消えてしまうという仕様。

ということで、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(15)黒猫if 上」より「あやせif」の方が
楽しかったようにワタシ的には感じました。

思えば黒猫は電波的なところはあるのですが、基本的に常識人なのですよね。
決してうざいキャラではないですし。
なので本作に足りないのは桐乃のようなウザさとあやせのようなパンチの効いたキャラの
存在だったのかもしれません。

とはいえ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(16)黒猫if 下」では京介と黒猫の恋愛に
桐乃や沙織が大きく絡んでくるそうなので、オリジナルルートのようなハイテンションな
ノリのラブコメを期待してよさそうだと思います。

続刊が楽しみ！

そしてダークホースは「加奈子if」なのではないかと想像しています。
できれば「真奈実if」にも期待したいところ。

「俺妹」はまだまだ終わらない！

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